言葉の本棚 Ⅳ

2016.10.29

冷夢

黒い水の中をそ知らぬ顔で泳ぐ
私はいつも悪意に満ちている
そしてとても破壊的だ

知っているだろうか
繰り返される孤独と呪い
血を感じ
引きちぎれた肉片
この身の残像を集める

またここに戻って来た
迷い込む…
迷い込む…
樹海のように

死の淵はそれ程遠くない
白髪の老婆となっても

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2016.04.09

美しい者達の理解者

才ある者には理解者が必要です
あなたの震える魂を
両手でそっと受け止めて
光の中に捧げるのです
そして私はその全てに触れて
熱く濡れて
愛しく裂かれ
あなたに触れもせず
あなたに触れもせず
狂気の才能にひざまずくのです

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2016.01.07

今日生きて明日を思う

私の様な人間の
このちっぽけな人生でさえ
旅路の果てに
死は待っているのです

何を思うのか…
今日・生きて・明日を

夜の静寂の中で
スマホの光をタップする
狭い半径で

うそぶくのはやめても
心は孤独の傍観者

寂しさは寂しがり屋の十八番なんだ
解らないね 全然

私は水面を泳いでいるだけ
勿論 独り 淡々と


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2015.08.10

ヤドカリ

そろそろこの瞼の内側からの景色に飽きた

まじまじと手のひらを見る

傷みが進んでしわだらけ

眼を閉じる

この世界が終る時がヤド変えの時

新しく生きなおすなら

この世とおさらばするしかないのだ・・

長い年月をかけて絡みついた

混沌とした人間の垢を

だらだらと引きずりながら

臭い..

臭い..と

ヤドガエもナラズ

神さえも知らぬ自分の今日を

生きているのです

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2014.09.14

会いたくて走る

嵐の夜 

雷は黒雲から恫喝する

会いたくて  走る

会いたくて・・・

走る・・・

何だろう

この強い心は!

これが私だったのか

射たれて死ぬか?

今この一瞬に

恐怖は想いをひるませはしない

確かにある この闇の向こう

愛という希望か

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2014.07.21

夢をみている 今

どうしても覚めない
夢の中にいるのです
夢だとわかっているのに
ちっともちっとも終わりません
こんなのウソっぱち
こんなのウソっぱち
大丈夫
目が覚めたらいつもの朝
私の体はもと通り…

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2014.03.04

明日、朝

とにもかくにも
もう寝よう
やる事成す事あるけれど…
今動いても効率悪い

先に寝てから
やれば良い
明日、朝

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2014.02.09

カンチガイ

身勝手で

薄情で

自己のあり方ばかり正当化する

なんの役にも立たない

尻切れトンボの様な人を

大事にしなきゃ

素敵な人だから

大切な人だと

思い込んでしまっていた

久しぶりだ

こんなバカみたいな感じ

こんなバカっぽい

バカな自分

バカ!

もういらないよ!

バカやろう!

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2014.01.08

電子レンジの通達

毎朝
弁当を作る
冷凍食品のクリームコロッケやハンバーグや
いろいろをチンするとき
電子レンジはクールに時をカウントダウンする
40…39…38…37…
私は数字を見つめる
36…35…34…
こんな風に
何気ない日常的な行動の中でさえ
時はいつも摩耗していて
人生は
いつもいつもすり減っているのだと思い
やるせなくなるんだ
はじまりがある事には
必ず終りが来るって事を


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2013.12.15

ゼロ

嫌になる。

マシになる。

嫌になる。

マシになる。

なるからなるが狭くなって来て 

最後の最後に

ゼロになるのかも知れない

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